学会に参加してきました。
今回は耳鼻咽喉科臨床学会という、医学生や研修医の先生方も発表しやすい、比較的ビギナー向けの学会です。
私は、「手術を極める」というテーマのパネルディスカッションと、「手術動画コンペ」の2つで発表をさせていただきました。
「手術を極める」のセッションでは、学会長からご指名をいただき、鼻科手術の最先端についてお話ししました。
もう一つは、「手術動画コンペ」です。
この企画は、私が昨年の日本鼻科学会で事務局長を務めた際に、「どうしてもやりたい」と思って実現した企画です。
テーマは一言でいうと、
「俺の手術を見てくれ!!」
本来、外科医というものは、自分の手術が一番だと思っているものです(笑)。
ところが学会では、自分の手術動画を積極的に見せたり、他人の動画について本音で議論したりする機会は意外と多くありません。時代の流れもあるのでしょうが、どこか遠慮がちな雰囲気があります。
それならば、堂々と自分の手術を披露し、自慢していい場を作ろう。
そんな思いで企画したのが、この動画コンペでした。
昨年の日本鼻科学会では予想以上に盛り上がり、その様子をご覧になった先生方が、今回の耳鼻咽喉科臨床学会でも採用してくださいました。
せっかくの企画ですから、私も盛り上げ役として参加しました。
残念ながら賞はいただけませんでしたが(笑)、若い先生方のドヤ顔や勢いのある発表を見るのは本当に楽しく、日本の鼻科もまだまだ元気だなと感じました。
今回はそれ以外にも、シンポジウムやランチョンセミナーなど、以前から交流のある若手の先生方の発表を数多く聴くことができました。
シンポジウムやランチョンセミナーは、学会や企業から「この人に話してほしい」と選ばれた演者だけが担当します。
だからこそ、その責任は決して軽くありません。
シンポジウムであれば、その分野の最先端を示さなければならない。
「この先生の話を聞きたいから学会に来た」と思ってもらえるくらいの内容であることが求められます。
ランチョンセミナーであれば、他社のセミナーより多くの参加者を集め、参加者に「学会会場の外で食べる昼ご飯より、この話を聞きたい」と思わせるくらいの魅力が必要です。
そんな視点で発表を見ていると、ハングリー精神が伝わってくる発表と、そうでない発表との差は驚くほどはっきりしていました。
プレゼンテーションは、話し方やスライドの上手さだけではありません。
その人がどれだけ考え、準備し、自分の仕事に誇りを持っているか。
それが、自然と発表ににじみ出ます。
「そんな発表でいいんか?」
これは他人に向けた言葉ではなく、自分自身にも常に問いかけたい言葉です。
プレゼンテーションとは、その人の仕事への向き合い方、そして人生そのものを映し出すものなのだと、改めて感じた学会でした。
大村和弘