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高い技術は患者の術直後の負担をも減らす

僕は、鼻の専門でもあるけれど、耳鼻咽喉科領域全般で手術の勉強はしている。外の病院で手術を教える時に、一定のレベルになっている先生を教える場合は、片側を僕が、片側を担当医が手術をすることがある。ステップ毎にやって見せて、それを反対側でやってみるという感じである。僕も様々な方法で手術を習ってきたが、この方法が一番僕にとっては良い教育方法だった。この方法の良いところは、患者の術後も左右で比較できるということだ。例えば扁桃腺の摘出術だと左右の痛みが明らかに違うし、鼻の手術であれば術後の上皮化が違う。ある程度のレベルまでくれば、術後数ヶ月後の治りをみてしまえばそこまで大きな違いは無いのかもしれないけれど、術直後の違いはかなり大きなものである。そういうことはわかる者にしかわからない。