1年半前からMBA (Master of Business Administration)の勉強をしている。毎月だいたい3個のトピックを受講している。1単元は2週間に一度3時間の授業だ。レポートもあるし、毎回毎回予習復習もある。日常の臨床に加えて、様々な学会活動もある中で、MBAをやろうと決意したのは、なかなか覚悟のいることだった。
ただ、蓋を開けてみれば授業の際の受講生を見ると会社の社長から中間管理職、はたまた生まれたばかりの子供を膝に抱きながら受講している方もいる。みな自分のキャリアに対して貪欲になっている方々だ。だから授業の熱気も凄まじい。基本参加型の授業なので、参加者の3分の2以上の人たちが手を毎回挙げるような感じである。講師の先生たちも第一線で活躍されている方々が多く、様々な方向から学びが多い。そして医療の世界と他の企業の世界のあまりにも違う状況にも驚いている。
外来も死ぬほど忙しいし、手術の難易度もどんどん上がっているし、世界中の学会から呼ばれるようになっている。忙しくなってくると、自分が大切にしているものを見失いがちになる。外来での患者さんも大事、手術患者さんも大事、世界中の医者達とのコミュニケーションも大事、もちろん家族も大事。そりゃそうだ。でもそれだけではなんだかダメな気がしている。こんなに先行きの見えない時代だからこそ、自分の能力を拡張しなければいけない。飛ぶだけでなく、泳いだり走ったりして、なんとかこの難局を乗り越えなければいけない。そういった能力を持っているからこそ、慈恵医大の腫瘍チームの後輩達、耳鼻科150人の医局員そして、日本の耳鼻咽喉科、世界の耳鼻咽喉科を牽引することができると信じている。
世界一の山 見てきました。でもエベレストどこか今一わからないでしょ。きっと世界一というのもこんな感じなんだろうな。
大村和弘
