先日、講演会で2040年に向けた人口動態と医療のあり方の変化という講演を聞いた。
なんとなく、このままでは医療は立ち行かないなどと思っていたが、現実はもっと深刻だった。日本の医療は強烈な縮小に向かうという。その縮小の序章の影響が自分の周りでも起こっている。
詳細はさておき、最近自分の外科医としての寿命について考える。今はまだ10時間以上の手術を行い、新しい術式を考えることが幸いながらできている。そしてもっとも大切な、自分が外科医として高いレベルの医療を提供できているという誇りがある。
しかし、いつかはそのピークは間違いなく訪れる。その時に、うまく後輩にそれを引き継ぎ、自分のやり方とは違った形の手術であれ、それを認めて権限を委譲する必要がある。
もちろん、そのピークを高く維持するための個人的な努力をすることは最低限だが、そんな話しではない。
そのピーク後の人生が2040年である。2040年には60歳になっている。大学に残ったとしても、教授でなければ定年の年だ。多くの病院は倒産し、残った病院は機能分化され、生き残りに熾烈な努力をしていることだろう。医者の雇用は病院が主だったけれど、さまざまな分野に入り込むしかない。そんな時代に60歳の自分がどのような価値を見出せるのか、それは今年一年のプロダクトによって導かれるものなので、一日一日を精一杯やるというのはそうなのだけれど、舵取りの方向性を考える必要があることは間違いない。
そういう意味でも、一年半前から始めたMaster of Business Administrationは非常に視野を広げてくれる。