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台湾の手術研修会で講義をさせていただきました

台湾の手術研修会で講義をさせていただきました

外科医が手術を勉強する際になくてはならないことが、実際の手を動かした手技の勉強です。

一般的な手術手技獲得のステップとしては

STEP 1. 3Dプリンターモデルなどでの手技勉強

STEP 2. 献体をいただいたご遺体での手技勉強

STEP 3. 実際の患者で手術を十分に見学及びイメージトレーニング

STEP 4. 助手

STEP 5. 執刀

という形になります。

どのステップも大変重要になりますが、STEP2のご遺体での手技練習は、 実際の解剖を元に勉強でき、出血もないということから、非常に勉強になります。

慈恵医大の耳鼻咽喉科も日本最古の手術研修会を運営しており、その中で解剖のセッションは非常に有意義だとご好評いただいております。

近年は、さまざまな大学が、クローズドでの勉強会を開催しており、私も最近は獨協医科大学、横浜市立大学、愛媛大学、タイ、ブラジルなどにお招きいただき、このような手術研修会の講師をさせていただいております。

本日はTaiwan Veterans General Hospitalの耳鼻咽喉科Lan教授が脳神経外科と共同で運営している遺体を使用した手術研修会にお招きいただきました。

以前よりこの病院の手術研修会に大変興味を持っており、2年前に慈恵医大との共同開催でアジアの先生方向けの手術コースを作っていく予定になっておりましたが、残念ながらコロナで延期になっております。

今回はもちろん現地開催ではないので、遠隔で講義のみ参加です。

内容は、「上顎洞病変に対するアプローチ方法」というタイトルで私の開発したDALMA法を含めた説明を30分。その後慈恵医大の脳神経外科石井雄道先生の、「頭蓋底手術を行う上で重要な解剖学的指標」を30分の計60分の講演でした。

講演は事前に録音をしておいたファイルを現地で流していただき、質疑応答のみ遠隔で直接応対する形でした。最近世界の勉強会でもこのような形が採用されており、新たな形になりそうです。(個人的にはライブ感を出すのが非常に難しく、特に学会発表などは聞く側もあまり臨場感を持って聞くのが難しく、内容が入って来づらい感じがある) 遠隔システム越しの会場に響く英語の声を聞き取るのがかなり難しかったですが、台湾の先生がたの温かな雰囲気も伝わってきて、とても楽しかったです。

台湾の手術研修会 1
台湾の手術研修会 2
台湾の手術研修会 3