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あなたたちがいるので・・・

僕のほとんどのエフォートを注いでいる鼻腔腫瘍の治療は、ここ数年で劇的に進歩してきました。テクノロジーも然ることながら、自分の技術が上達していて、この世界を牽引しているということが大きな理由ではあります(大真面目)。さらに、それを言葉にして皆に伝えることで、日本のみならず、世界中の技術が劇的に進歩しています。

具体的には手術時間もめちゃくちゃ早くなったし、術後のトラブルも大きく減りました。以前は13時間以上かかっていた頭蓋底の手術も、最近は夕方5時には全てが終了するということも多くなってきました。やはり5時で終わると体もかなり楽です(それでも9時間くらいの手術になりますが)。ただ、一方で、以前のブログでも書いたことがありますが、大変な手術が終わった後の、突然スイッチが切れるようなあの心地よい疲労感も無くなり寂しくなるなと思っいました。が・・・、最近はさらに大変な手術が増えてきました。変わらず夜中までかかるような手術が定期的にあります。

周りの人たちは大変だねとか、よくやってられるねとか労いの言葉をかけてくれますが、僕は素直にめっちゃ幸せな外科医人生だと噛み締めています。

自分が越えたと思ったら、また次にハードルができて、そのハードルを越えることで今までは手術適応ではなかった患者さんたちが助かる。患者さんのみならず、提供できる治療が無いと残念な気持ちになっている医者たちの救いにもなるかもしれない。そしてまたこの技術を言語化して伝えることで、世界中の患者が、医者が助かる。このサイクルを回し続けることができるのはいつまでなのかわかりませんが、45歳まだまだまわしています。

今年もあと一週間ですが、大きな手術が残っています。最後まで気を抜かず頑張ります。

大村和弘