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鼻科を愛する医師たちへの贈り物

コロナ禍で学会や勉強会への参加が難しくなったタイミングで、私はWebinarを始めた。内容は鼻の手術に関するもので、医師であれば誰でも無料で参加でき、鼻科手術により興味を持ってもらえるような場を定期的に提供することを目的とした。

学会のサポートも受けず、一人の医師がこうした取り組みを行う前例はほとんどなく、正直なところ大きな挑戦だった。もちろん独断で進めるわけにはいかないため、上司の許可を得た上でのスタートである。当時掲げていた目標は、以下の通りだ。

① 自分が本当に大切だと思っていることを発信する
② 大学や年齢といった“鎧”を脱ぎ、率直に意見を言い合えるメンバーで運営する
③ Facultyは毎年入れ替える
④ 鼻科領域における「TARZAN(雑誌)」を目指す

細かい目標は他にもあったが、大枠はこの4つである。

④の「TARZAN」とは、いわゆる筋トレ雑誌のことで、シーズンごとに大胸筋、腹筋、ダイエットなど、ある意味“いつも同じテーマ”が繰り返し特集される。それでも、つい手に取り、読んでしまう。それは、扱っている内容が基本的でありながら本質的で、かつ少しずつアップデートされているからだと思う。

この考え方をWebinarにも取り入れた。扱うテーマはあえて固定し、篩骨洞・前頭洞・上顎洞・蝶形骨洞という非常にシンプルな構成にしている。

第一回のメンバーは、当時それぞれが自身の価値を高めたいと模索していた、ほぼ同期の4人に声をかけた。彼らはまだ学会のシンポジウムなどに呼ばれる機会も少なく、公の場での露出はほとんどなかった時期である。一方で、当時の鼻科領域のシンポジウムでは、だいたい12歳ほど上の世代の先生方が中心となっており、私たちは“空白の世代”と呼ばれることもあった。その言葉に悔しさを覚えたことも今でもはっきりと記憶している。

だからこそ、一つひとつのプレゼンテーションを丁寧に作り込み、全力でWebinarを運営してきた。当時共に走ってくれたメンバー、そして支えてくださった企業の方々には、心から感謝している。

その後、鼻科学会主催のWebinarが開催されるようになり、他の医師による企画も増えてきた。それでもなお、私自身が主催するWebinarを継続し、皆様に届けることができていることをありがたく思っている。

前置きが長くなったが、次回はいよいよ今年度シリーズの最終回となる。毎回、演者を決める時間はとても楽しみなのだが、今回は特に特別な回になる。

一人は、私の師匠である東北大学の野村和弘先生。世界中の論文をベースに、多角的な視点から構成されるプレゼンテーションは圧巻である。
もう一人は、京都大学の菊地正弘先生。ご自身の興味分野に対する探究の深さは群を抜いている。

このお二人による蝶形骨洞の講演は、間違いなく刺激的なものになるだろう。テーマ自体は「いつもの蝶形骨洞」かもしれない。しかし、その中身は、これまでとは一つも二つも違う、新しい視点に満ちたものになるはずだ。

今からその時間が待ち遠しい。

コロナ禍で、学会や勉強会に参加が難しくなったタイミングに、Webinarを始めた。鼻の手術に関する内容で、医師であれば誰でも無料で聴けて、鼻の手術により興味を持ってもらえる内容を定期的に提供するということにした。ただの一人の医者が学会のサポートも得ず、このようなことをやるのは他に例が無かったので、本当にチャレンジだった。もちろん勝手にやるわけにはいかないので、上司の許可を得てのことだ。その当時の目標は

① 自分が本当に大切だと思っていることを発言する。
② 大学や年齢の鎧を脱いで、率直に意見を言い合うことのできるメンバーでの運営にする
③ 運営のFacultyは毎年変える。
④ 鼻科の領域のTARZAN(雑誌)を目指す

他にも何個かあるけれど、大筋はこうだった。

④のTARZANというのは筋トレ雑誌のようなもので、シーズンごとにいつも同じ内容の大胸筋・腹筋・ダイエットとかを特集しているものである。またこのテーマかと思いながらも、ついつい手に取ってしまい、読んでしまう。それだけ基本的なことで重要なことだからだと思う。少しずつアップデートもされている。なので、このWebinarもテーマはいつも一緒で、篩骨洞・前頭洞・上顎洞・蝶形骨洞という非常にシンプルなものだ。
第一回のメンバーは、以前にも書いたことがあるかもしれないが、その当時自分たちの価値をより高めたいと思って悶々としているほぼ同期の四人に声をかけた。彼らはその当時まだ学会でシンポジウムなどに呼ばれることは無く、公の場での露出はほぼ無かった。その当時の鼻科領域のシンポジウムで活躍されていた先生方は、だいたい12歳ほど上の先生たちが決まって出ていて、なんなら僕らは空白の世代とか言われて、むかついたことも覚えている。だからこそ、かなり丁寧にプレゼンテーションを作って、一つ一つ大きな力を注いで全力でwebinarを運営していた。その当時付き合ってくれたメンバーおよび企業の方々には本当に感謝している。

その後webinarを鼻科学会主催でやるようになったり、他の医者たち主催のものが出てきたりしているが、ありがたいことにまだ私が主催するwebinarをみなさまにお届けすることができている。前置きが長くなったが、次回で今年度シリーズ最後になる。毎回演者を決める時はとてもワクワクしているのだが、今回の演者の先生方の講演はまた特別だ。一人は僕の師匠で東北大学の野村和弘先生。この先生のプレゼンテーションは世界で報告されている論文の報告をベースとした様々な切り口が魅力である。もう一人は京都大学の菊地正弘先生。自分の興味がある分野への深さが飛び抜けている。この二人による蝶形骨洞のプレゼンテーションは、間違いなく面白い。いつもの蝶形骨どうだが、いつもと一つも二つも違う蝶形骨洞の発表が今から待ち遠しい。